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【音楽療法】GIM実践家育成プログラムの全容(レベル1~3)について

カリキュラム

 

GIM専門家育成訓練

ボニー式音楽とイメージ誘導法(BMGIM、以下ボニー式GIM)は、プロのカウンセラーや対人援助の専門家へのキャリア訓練を提供しています。ボニー式GIMは、音楽というレンズを通して意識を探索する、「未来の薬」と呼べる革新的な治療法です。育成訓練のカリキュラムは、三つの連続した訓練期間から構成され、それぞれの訓練は、それぞれの上に築かれるものです。そしてレベル3の訓練を完遂すると、修了者は音楽とイメージ学会公認のフェローとして、様々な環境でボニー式GIMを実践できる専門家としての資格が与えられます。

 

全ての訓練は、二人組になって行われる、体験型で相互交流的なものになります。各コースでは、グループや二人組で、複数の感覚器に訴える直接的な体験を用いて行われます。全ての育成訓練を終えるのに、最低でも2年かかり、受講生はこの間、実習や指導者からの課題を行います。

 

訓練は、バイリンガル(二ヶ国語)で、国際的なものであり、宿泊施設のある場所や大学において行われます。

 

認定

Atlantis Institution for Consciousness and Musicの専門家育成訓練は、音楽とイメージ学会(AMI)からの認可を受けています。訓練修了者は、音楽とイメージ学会のフェローの称号(FAMI)*が与えられます

 

実践時間の完了証明は、他の専門家資格訓練に必要な時間として用いることが出来ます。

*修了者は、自国でセラピストとして実践するための資格を保有している必要があります。

 

訓練のカリキュラム

 

レベルI:ボニー式GIMの基礎的概念

 

推奨される受講前提条件: 1回の個人GIMセッションを受けること、または初級ワークショップ

 

レベルIの訓練は、36時間の宿泊しながらの集中訓練です。これは全ての訓練プログラムの基礎となるもので、個人的、または専門家としての成長のために受けることが出来ます。

 

訓練内容

  • 歴史的、理論的、哲学的視点
  • ガイド(セラピスト)とトラベラー(クライアント)の役割
  • 初歩的なガイドのための技術の紹介
  • レベルIの音楽プログラム
  • 音楽がいかにコセラピストとして機能するか
  • イメージの過程と変性意識状態
  • ボニー式GIMの適応
  • 倫理

 

レベルII:技術の核となる発展

課題読書、セッション、音楽プロジェクトなどの事前課題と申込書の審査により受講可能になります。

レベルIIの訓練は、56時間の宿泊しながらの集中訓練で、ガイドとしての技術の発展と、専門家としてのGIM音楽プログラム使用法に重きが置かれています。このレベルは、熟達したガイドとして成長していくための基礎となるものです。この訓練を通して、深い自己洞察やグループでの話し合いを体験する機会持てます。

 

訓練内容

  • ガイドにおける介入技術と熟練への道
  • セッションの環境とイメージの旅の目的の決め方
  • トラベラーが自己の内的状態とつながる方法の査定
  • 身体介入の紹介
  • イメージ体験のレベル
  • 広がりを見せた心の状態の扱い方
  • 上級音楽プログラムと、コセラピストとしての音楽の、精神力動的影響の扱い方に関する技量の発展
  • セッション後のセッションに関する話し合い
  • グループ形式への適応
  • 変性意識状態の扱い方における倫理

 

レベルIIIの内容、論題、完遂までの課題といった概観については、レベルII修了時に伝えられます。レベルIII受講許可が下りる前に、申込用紙の提出が必要になります。詳細に関しては、一度ご連絡ください。

 

レベルIII:ボニー式GIMの上級臨床訓練

レベルIII訓練の受講許可が下りるのに、申込書の提出とセッション課題が必要になります。レベルIII訓練では、受講生が専門家としてGIMを治療の得意分野として臨床実践で用いられる様に準備します。受講生は2年にわたる6つのモジュール(教育単元)に参加します*。さらに個人的セッション、練習のためのセッション、スーパビジョン、課題読書、音楽プログラム分析、そして最終プロジェクトの完遂が必要になります。各受講生に、このプログラムの期間アドバイスやサポートを提供するトレーナー/助言者が割り当てられます。レベルIIIは、上級者のための実習と見なされ、各モジュール(履修単位)が順番にそれぞれの上に築かれていき、受講生が専門家として個人やグループを対象にしたGIMの実践を臨床現場でできる様に準備していきます。

Atlantis Institution for Consciousness and Musicの、海外におけるレベルIIIトレーニングでは、実現性を重視して、これらのモジュールを混合させて行います。具体的には、すべての内容を網羅するために、3つの長いモジュールを実施します。

 

モジュール I(教育単元1)上級臨床実践

これは36時間からなる、宿泊しながらの集中モジュールです。特定の対象者領域と、それらの対象者のために構成された上級音楽プログラムの使用に焦点が当てられます。

 

訓練内容:

  • 療法セッション、歴史、目的の定め方と進め方
  • 様々な対象者領域における上級能力
  • 精神病理の認識
  • 対象領域に関連した上級のガイド能力
  • 抵抗の査定
  • 様々な対象者領域に対する上級音楽プログラム
  • ボニー式GIMで用いられる音楽の精神力動
  • 曼荼羅の導入を含む、創造的なセッションの進行技術
  • GIMの禁忌
  • 倫理と実践における基準

 

モジュールII(教育単位2):神話と元型

これは36時間からなる、宿泊しながらの集中モジュールです。神話と元型という意識の領域の視点から見たGIMの実践に焦点が当てられます。C.G.ユングやジョセフ・キャンベル、キャロル・パーソンといった元型的心理学や、シャーマンの伝統的叡知とともに、音楽の象徴や元型的階層が提示されます。

 

訓練内容:

  • 個人的神話に対するセッションに関連したGIMにおける元型的イメージ
  • 上級臨床技術の概観
  • 元型的旅路のための音楽
  • 本当の自分へと成長する過程と自立
  • 元型的象徴学の概要
  • 仮面作りと儀式

 

モジュールIII(教育単位3):GIMとトランスパーソナルな意識

これは36時間からなる、宿泊しながらの集中モジュールです。トランスパーソナルな領域における音楽特有の表現の可能性と、GIMに関係する広がりを見せた意識について探究します。

 

訓練内容:

  • ユング、ウィルバー、グロフなどのトランスパーソナル理論
  • 存在のトランスパーソナルや霊的階層
  • 広がりを見せた状態における音楽
  • 神秘と神聖
  • GIMと癒し
  • 進化への儀式
  • 式典
  • 倫理とトランスパーソナル状態における禁忌

 

モジュールIV(教育単位4):音楽と心

これは24時間からなる、宿泊しながらの集中モジュールです。ボニー式GIMにおける中心的焦点としての音楽特有の機能について、深い探求がなされます。音楽のすべての側面との深い関係性を構築することに力点が置かれます。臨床に用いる音楽プログラムの概観と、それが心の内包物と共鳴する力について深く考察されます。このモジュールでは、音楽を臨床現場において治療的パートナーとして使えるようにするために、二つの技術習得訓練(ラボ)が含まれます。音楽を用いたグループでの練習や、特別課題も含まれます。

 

訓練内容:

  • 癒しへのホミオパシー的反応としての音楽の力
  • 意識的に聞く耳の発達
  • 心の内包物を映し出す鏡としての音楽
  • ガイドにおける音楽介入の使用
  • 音楽言語の基礎要素
  • 音楽的語彙、形式と時代、オーケストラの楽器
  • 対象者の意図に対する音楽プログラムの選択の査定
  • 音楽における転移の問題
  • 音楽プログラム課題の説明と練習

 

モジュールVVI(教育単位56):スーパービジョンIII

これは18時間からなる、集中モジュールです。ガイドとしての技術を上級レベルに熟達させるように構築されています。直接観察と指導的意見がGIMのガイドとして修練中の受講生に与えられます。

 

訓練内容:

  • セッション前の面接能力の発展
  • 音楽の選択に目的を合わせる
  • 追加的音楽プログラム
  • ガイドとしての介入の評価
  • 身体的介入の評価
  • セッション後の話し合いと記録の書き方

 

卒業

これは、週末に宿泊しながらレベル3トレーニング修了を祝う到達イベントです。

 内容

  • 受講生によるケース検討や研究発表
  • 儀式のデザイン
  • 卒業式