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2025年度 名古屋音楽大学 卒業証書・学位記授与式
清水皇樹 学長式辞(全文)

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学部生の皆さん、卒業おめでとうございます。
大学院生の皆さん、修了おめでとうございます。
また、御列席の保護者の皆様、心よりお慶び申し上げます。
本日このように無事卒業式を迎え、この場にいる皆さんを祝福出来ることは私達教職員、またここまで皆さんを育て、支えてくださった保護者の皆様にとっても大きな喜びであります。
今年度、名古屋音楽大学は創立60周年を迎え、今まで以上に充実した演奏会やマスタークラス、そして数々の海外学術交流を行いました。
この夏、大阪・関西万博のタイミングで本学の提携校であるザルツブルグのモーツァルテウム大学との共同プロジェクトが大成功を収めました。モーツァルテウムの学生と名音大の学生との暖かな交流、共演が実現し、当日は感動的な演奏会となりました。
このことは中日新聞にも大きく掲載され、記事を見た方も沢山いらっしゃると思います。
また9月、オーケストラとソリストの夕べでは、これもまた提携を結んでいるウィーン国立音楽大学教授であるアンナ マリコヴァ先生を迎えての特別な交流演奏会も開催いたしました。
そして11月、めいおん音楽祭最終日には中国の名門のオーケストラである深圳交響楽団との交流演奏会が行われ、またそれぞれの演奏会と同時に、マスタークラスも開催し、学生の皆さんの豊かな学びの一つとなりました。
さて皆さんの4年間、或いは大学院の2年間は振返ってみていかがでしたか。充実した学びが出来ましたか。
音楽の勉強、研究は深めれば深めるほど終わりがなく、いわば生涯を通しての学びであると思います。
どの道も同じと思いますが、一生懸命努力することにより、そこに達成感という喜びがあります。しかしまたそれと同時に、その厳しさに挫けそうになったことも多々あるかと思います。
この先、更に音楽の研究に邁進する人もいれば、音楽とは関係しない道に進む人もいると思います。
皆さんが今後どの道を選ぶとしても、名古屋音楽大学では音楽を通しての人間教育を大切にしてきました。
この大学で懸命に追い求めた音楽を通して、皆さん一人一人が人間として成長し、これからの豊かな人生への期待感が今、それぞれの胸の中に感じられているなら、私達教員は何より嬉しく思います。
建学の精神である「同朋和敬」、その理念である「共なるいのちを生きる」という言葉は在学中何度も耳にし、その精神のもとに私達は学んできました。
お互いの違いを認め、敬い、尊重し合えるそんな素晴らしい仲間と巡り会えましたか。
先にお話しした今年度の海外学術交流が国境を超えた、正に建学の精神を体現する理想的な形になったと思います。
皆さんが卒業してこれから社会に出ても、この精神を忘れずに、これからの人生を豊かに生きいって欲しいと願っています。
現在の世界情勢を見渡してみても、非常に不透明です。
この名古屋音楽大学で学んだいろいろな事が今後の社会にどのように役立つか、どう生かされるべきか、是非一度深く考えてみてください。
このことは今回の万博の期間中、ザルツブルグの学長会議に私も提携校の学長として招かれた際、会議の中で熱心に話し合われた内容でもあります。
音楽を学ぶだけに留まらず、それをどう社会に還元し、未来にどう役立てることが出来るのか、一人一人が考えることがとても大切であると議論が行われました。
私にとっても大変興味深く、また考えさせられる経験となりました。
是非皆さんもこの機会に思いを馳せてみてください。
私は貴方達に期待しています。
皆さんがこれからどのように活躍するのか、とても楽しみです。
名古屋音楽大学の卒業生として誇りを持って次の一歩を力強く踏み出してください。
卒業おめでとう。

 

令和8年3月5日
名古屋音楽大学学長 清水皇樹